HE-AAC †
- 携帯動画変換君を使ってHE-AACを作成してみようというものです。
最近はHE-AAC対応の携帯も多くなってきたので、オススメします。
また、HE-AACが再生できない機種の場合でも変換君で作成するAAC-LCよりも下記の設定で作成したAAC-LCの方が音質がよいのでオススメします。
HE-AACについて †
- HE-AACとはAAC-LCにSBRという技術を組み込む事により従来のAAC-LCよりも低ビットレートでの圧縮効率を大幅に向上させています。
その為、再生機器(この場合携帯)がSBRの部分を読むことが出来ない場合は従来のAAC-LCよりも音質が落ちてしまいます。
- また、HE-AACに更にPSという技術を組み込み、更に圧縮率を向上させたHE-AAC v2という物も存在します。
- 現在、auの端末ではSBRの部分を読むことができませんのでHE-AACをauの端末で使うことはオススメできません。
- 上記説明は簡単な説明です。Wikipediaに更に詳しく書かれていますのでこちらもご覧ください。
NeroDigitalAudioを使ってHE-AACを作成する †
- 変換する前の準備
1.こちらのDOWNLOADからNeroDigitalAudio.zipをダウンロードして解凍します。
2.解凍すると"win32"というフォルダがあるはずなのでそのフォルダの名前を"Nero"と変更します。
3."Nero"フォルダをそのまま変換君の"cores"フォルダにコピーします。
以上で準備は終わりです。
- 準備が終わったら下記の設定で変換してください。
慣れてきたらカスタマイズ方法を参考にして自分の好みの設定にするといいでしょう。
- [Item*]
Title=HE-AAC / 音声:48kbps 44.1kHz Stereo
Command0=""<%AppPath%>\cores\ffmpeg" -y -i "<%InputFile%>" -bitexact -vn -ac 2 -ar 44100 -f wav "<%TemporaryFile%>_1.wav""
Command1=""<%AppPath%>\cores\Nero\neroAacEnc" -br 48000 -he -if "<%TemporaryFile%>_1.wav" -of "<%TemporaryFile%>_1.m4a""
Command2=""<%AppPath%>\cores\QT3GPPFlatten" "<%TemporaryFile%>_1.m4a" "<%OutputFile%>.3gp" -c QT_3GPP(MobileMP4)_QCIF_AAC.ini"
Command3="cmd /c "del "<%TemporaryFile%>*.*"""
- auの端末で再生したいという方は(HE-AACはオススメしませんが)
1.QT_3GPP(MobileMP4)_QCIF_AAC.ini を QT_3GPP2_QCIF_AAC.ini に変更する。
2."<%OutputFile%>.3gp"" を "<%OutputFile%>.3g2"" に変更する。
と変更してください。
- 変換後の注意
変換後に再生できるか確認するためにQuickTimeで再生確認をする人が多いと思われますが
QuickTimeはSBRの部分を読むことができません。なのでHE-AAC本来の音質を再現できません。
SBRの部分を読むことができるプレイヤーはWinamp等が挙げられます。
ただしWinampは拡張子が.3gp(.3g2)では再生できません。拡張子を.m4aに手動で変更するしかないようです。
拡張子の表示方法はこちらを参照してください。
再生可能機種 †
- HE-AACのSBRの部分まできちんと再生できる機種の一覧です。
機種 | 備考 | 機種 | 備考 |
NTT DoCoMo | | SoftBank | |
F903iX HIGH-SPEED | | 911SH | |
P903iX HIGH-SPEED | | 910SH | |
SH903i | HE-AAC v2も再生可能 | 905SH | |
SH903iTV | HE-AAC v2も再生可能 | 904SH | |
N902iX HIGH-SPEED | | 903SH | |
SH902iS | HE-AAC v2も再生可能 | 812SH | |
DOLCE SL (SH902i SL) | HE-AAC v2も再生可能 | 811SH | |
SH902i | HE-AAC v2も再生可能 | 810SH | |
SH703i | HE-AAC v2も再生可能 | 804SH | |
SH702iS | HE-AAC v2も再生可能 | 705SH | |
SH702iD | HE-AAC v2も再生可能 | 703SH(f) | |
カスタマイズ方法 †
- ビットレートの変更
- Command1=""<%AppPath%>\cores\Nero\neroAacEnc" -br 48000 -he -if "<%TemporaryFile%>_1.wav" -of "<%TemporaryFile%>_1.m4a""
ビットレートを変更する場合は-brの値を変更します。
48kbpsの場合は48000、96kbpsの場合は96000 のように変更してください。
変更できるビットレートは16000、24000、32000、48000、56000、64000、80000、96000、112000、128000、160000、192000、224000、256000、320000、448000となります。
AAC-LCの場合448000(448kbps)まで可能ですが、HE-AACの場合は160000(160kbps)まで、HE-AAC v2の場合は64000(64kbps)までとなります。
- エンコーダーの変更
- Command1=""<%AppPath%>\cores\Nero\neroAacEnc" -br 48000 -he -if "<%TemporaryFile%>_1.wav" -of "<%TemporaryFile%>_1.m4a""
エンコーダーを変更する場合は-heを変更します。
AAC-LCで変換したいときは -lc
HE-AACで変換したいときは -he
HE-AAC v2で変換したいときは -hev2
と変更します。
- サンプリングレートとチャンネル数の変更
- Command0=""<%AppPath%>\cores\ffmpeg" -y -i "<%InputFile%>" -bitexact -vn -ac 2 -ar 44100 -f wav "<%TemporaryFile%>_1.wav""
NeroDigitalAudioではサンプリングレートとチャンネル数を指定することが出来ません。
なのでNeroDigitalAudioで変換する前にCommand0で変換するデータのサンプリングレートとチャンネル数を変えてください。変え方はこちらをご覧ください。
ただし、HE-AAC、HE-AAC v2では44100Hz以外のサンプリングレートはエラーになりますので変更しないでください。
便利ツール †
FAQ †
- 【Q】auの携帯を使ってるんだけど公式の着うたフルはHE-AACを使ってるんだしSBRの部分は読めるんじゃないの?
- 【A】自作のHE-AACはSBRの部分が読めないように規制されています。無料着うたサイト(著作権違反サイト)があり続ける限りこの規制は続くと思われますので、呪うなら無料着うたサイトを呪いましょう。
- 【Q】Transcoding_HE-AAC.iniなどのファイルをダウンロードしようとすると変な文字ばかり出てきて訳が分からないんだけど?
- 【A】右クリック → 対象をファイルに保存 でファイル名をダウンロードしたい名前にして保存してください。
コメント欄 †