ニコン HMD メディアポート ユー・ピー UP300x / UP300 まとめ 発売直前モニター機詳細レビュー bookmark
発売直前モニター機到着!(2008/11/29~) bookmark
製品版直前ということで、まだマニュアル(クイックガイド)がコピーだったり、ソフトウェアがCD-Rだったりするものの、おそらくパッケージや送付用のダンボールは最終版にかなり近いと思われます。
梱包に使われているガムテープが特別仕様!Media Port UP のデザインパターンを踏襲した模様つきのガムテープです。こういう細かい工夫がとてもうれしい!
ダンボールの中にはUP300x本体が収められた黒い化粧箱、そしてケーブル類が収められた小さい箱が入っていました。UP STORE でまとめ買いする人向けのパッケージングでしょうか。(※製品版の発送でこの箱を使うかどうかもまだわからないのですが)
本体が入った黒い化粧箱も、完全な真っ黒というわけではなく、透かし状に(ガムテープと同じく)MEDIA PORT UPのデザインパターンが印刷されています。かっちょいいですね!
いままでUP LAB表参道などで見てきたとおり、製品の質感はかなりがんばっています。マットな黒と、赤のラインが暗黙のうちに「ニコン」を表現しています。
表面には「UP」のロゴはあれど、「ニコン」のロゴはありません。では、「ニコン」のロゴはどこにも無いのか!?…というと
こんなところにコッソリと!
まさしく、ロゴは入れない、横の赤 (のラインでニコンブランドを表現している)というわけですね。
実際に装着して家族とお出かけとかしてみると、やはりヘッドフォンが密閉型であることが少し気になります。外の音、話しかけられても聞こえないんですね。
それなりに重い構造物(モニタ)がぶら下がっている上でのホールド感の確保、ヘッドバンド部の大きさとのデザイン上のバランス、価格とのバランスが取れた音質、通勤で使うことを前提に音漏れを防ぐため…などと、密閉型を選択した理由のようなものも当然想像はできます。が、商品コンセプトからするとオープンエアタイプのほうが良かったなとは思います。または、初代ウォークマンのように「外の音を拾うボタン」があってもよかったかもしれません。
装着して街中に出ても意外と違和感が無い 感じがします。少なくとも装着している本人としてはあまり目立っている印象は受けません。それは、自分自身が映像に見入っているために視線に気づいてない のかもしれませんし、あまりにもヘンすぎるので逆にじろじろ見ようとされていないのかもしれませんが(笑)
まぁ、MEDIA PORT UP以前にもこんなの(片眼HMD)ばっかり使ってた私の言うことですからあんまり参考にはなりませんけどw
ただ、私が普段自転車 に乗っていたり、特殊な柄のフリフリなピンクのsmart に乗っていたりした時よりは注目されていないような気がします(笑)
メーカーでは「絶対やるな!」と繰り返し強調しています が、歩きながらの動画視聴は超快適。いままで暇で暇で仕方なかった「駅から会社への徒歩約30分」が、インディー・ジョーンズ見ている間にあっという間に終わってしまいました。
ほかにも、ランチの行列待っている間とか普通に映画見られています。
起動までは時間がかかりますが、最後に電源を切った時の再生ポイントを覚えていて復帰してくれるので、細切れな時間も有効に使えます。
この「再生ポイントを覚えてくれる」(レジューム再生)機能は、「最後に再生した動画」だけではなく 、各動画について再生点を記憶してくれます。
使い方としては「鑑賞する」映画よりももうちょっとカジュアルに「眺める」動画のほうが向いていますが、長時間の映画・字幕にも充分に耐えますね。
使わない時はさっとモニタのアームを上に退避させることもできますし、ヘッドホンをそのまま首にかけることもできます。(ちょっと苦しいですけど)ケーブルが無いプレイヤー・再生機一体型である、というメリットは細かく実感します。やはり“取り回しがいい”というのはスペックには出てこない重要な機能ですね。
少なくとも、「徒歩中の暇つぶし」という観点から見ると非常に体感値での時間密度は優れています。あっという間に時間が過ぎていく(=時間を無駄に過ごした感覚が無い)というのは素晴らしいことです。そしてなにより、携帯電話をいじっているのと違ってうつむきにならない のは実に良い、と、思います。
また、電車で移動しながら、UPで映画を見ながら、携帯でメールチェック なんてこともふつうに可能です。この「ながら感」、その上での「時間密度の向上」が片眼HMDの真髄 と言えるのではないかと。(よくわからない人は「テレビつけっぱなしにして視野の片隅に入れながら別のことをしている状態」を想像してください。モバイル環境でこういう「濃い」時間を過ごすのは従来のガジェットではなかなかできません)
UPを使って濃密な時間を過ごすためには、もちろん流すコンテンツの選択も重要です。この点では正直なところ「ニコンが用意したコンテンツ」(UPLINK)では心もとないと言うしかありません。「これは楽しい!」と心の底から思うためには、自分で消化用の動画ファイルをガンガン用意していきましょう。(その方法は追って書きます)
せっかくなので「最初から液晶がついていてUPを接続する意味があんまりない携帯ゲーム機」や、「そもそも移動できない据置ゲーム機」などではなく、「画面出力が無いとどうしようもないけど持って歩けるもの」 を繋いでみることにします。(あるんですよ(笑))
「Let's TVプレイ CLASSIC」には外部電源が必要なので、てきとうに(本当にてきとうに!)電池ボックスをぶら下げてみました。名づけて「ウェアラブル・ドラゴンバスター」 。
外部電源の仕様すらわからなかった(専用ACアダプタが入手できなかった+専用ACアダプタの仕様がわからなかった)ので、本当に「てきとう」です。マネするとぶっ壊れる可能性もあるのでご注意を。
しっかり座ってきちんとモニタを見れば普通に遊べます。が、片眼HMDというデバイスの特性としてはこういうインタラクトを伴うコンテンツはあんまりお勧めしないというか実はそれほど快適ではないかなと思います。凝視すると疲れちゃうというか、そういう感じ。
もともと「大画面の迫力」を狙ったHMD(ヘッドマウントディスプレイ)ではなく、 「ながら見の気軽さ」を追及したガジェットですので、ゲーム繋いで遊んでみるってのはネタ以上でもネタ以下でもない、かな。
やっぱり、だらだらと動画を流し見するのがらくちんってことです!
以前展示スペースにいた係の人に「マスストレージで認識するので動画ファイルをコピーするだけでもok」 と聞いていたが、マスストレージのように認識するけどMSC(マスストレージクラス)ではない 。
ZUNE、Gigabeatなどと(たぶん)同じように、Windows Mobileベースのポータブルメディアプレイヤーデバイスとして認識する。つまりWindows上にソフトウェアのインストールは必須 。
UPのソフトウェアをインストールせず、以前のスマートフォン用のActiveSyncを入れたままでUPをとりあえずUSBに突っ込んだら「Digital Camera」のデバイスとして認識した。ちょw
ただ、一度きちんとした形でドライバも入れて認識すれば、エクスプローラ上では たしかにファイルをドラッグ&ドロップでコピーするだけでUP上から見える
添付ソフト「UPlink」(※ソフトウェア名称=UPlink、サービス名称=UPLINK)は、基本的にオンラインサービスとの連携だけを担当する
なんらかのツール・アプリケーションを使って自前で用意した動画や音楽をUPに投入するにはWindows Media Playerの「同期」を使う。Gigabeatなどと同様
WMV8で自前エンコードした動画は再生できなかった 。WMV9である必要があるみたい。意外とそのへんが結構「カタい」。
Windows Media Playerでちゃんと「同期」して(エンコードして)やらないとダメ?Profileの問題?
どうやら音が問題 。48KHzの音声を含む動画は再生できない?44.1KHzのサウンドトラックの動画は転送時に警告が出るけど再生できた
音を44.1kHzにしてもWMV8の動画は再生できなかった。WMV9+44.1kHzである必要があるみたいです。あとはMPEG1/MPEG2。WMV9はエンコード時間かかるからもうちょっと対応コーデック増やしてほしいなぁorz
当初「音が48KHzでは再生できない、44.1KHzにする必要がある」と書きましたが、原因は他にある ようです。原因調査中
「音が48KHzでは再生できない」というのは完全に誤認で、原因はエンコーダ(Pocket DVD Studio)にありました 。Pocket DVD Studioのバグで、特定のオーディオ設定の時になぜか(WMV9と設定していても)WMV8で出力されてしまう現象を確認しました。そのためUPで認識しなくなってしまったようです。
動画をきちんとWMV9で出力すれば、音声48KHzでもUPは普通に認識・再生します。
しかしなんというか、UPが来たらせっせと消化しようと思ってWMV8で再エンコしまくって溜めておいた動画全滅…orz
UP内部のソフトウェア(MPEG/MPEG2/AACのデコーダ)にGPL/LGPLのソフトウェアを使っている模様(GPL/LGPLが取り扱い説明書に掲示されている)
でもLGPLはともかくとして、GPLは本当に扱い大丈夫なんだろうかちょっと不安。デコーダだけとはいえDLLで読むだけで本体側アプリケーションもソース公開義務が発生したはず。
バッテリー持ち時間はほぼスペックどおり。
エネループを入れずにUSB接続すると、起動してUSB接続モードには入るもののすぐ切れてしまう。(電流容量不足?)「電池外して充電中もとりあえずPCに繋いで翌日消化分の動画をコピーしておく」ということはできないです。2セット以上の電池を用意しましょう。(単三エネループまとめ買いは秋月電子 店頭が安いです)
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