HandBrakeを使った簡単な携帯動画の作り方 †
HandBrakeを使った簡単な携帯動画(3gpp/3gpp2)のつくり方を紹介します。
最終更新日 : 2010-02-10 16:45:23
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philvyが作成しました。
HandBrakeってなに? †
オープンソースのマルチプラットフォームメディアエンコーダーです。
GUI操作で簡単にDVDやイメージファイルを読み込みチャプター毎にエンコードできるのが特徴です。
オプションにこだわらない、エンコードは短時間で綺麗に済ませたい、設定ファイルの文字列の意味がわからない人にオススメなソフトです。
エンコーダに関しては変換君に使われているffmpegと同じく、映像には最新のx264ライブラリ(H.264/AVCエンコーダ)、音声には最新のFAACライブラリ(AACエンコーダ)を使っています。
変換君の同梱ffmpegを使っている方は既に5年が経過しているため間違いなく圧縮率が向上するはずです。
HandBrakeの良い点・良くない点 †
完璧なソフトではありません。
良い点 †
- 初心者でもお手軽簡単に変換できる
- クロップが簡単
- プレビューがある
- ライブラリが新しい
- その他いろいろ
良くない点 †
- 黒帯を付加できない(解像度が定められている携帯端末では少し辛い)
- 高度なオプションがない
- その他いろいろ
よく理解して使ってみましょう。
HandBrakeのダウンロードとインストール †
- 公式サイト
- http://handbrake.fr/
よりWindows用インストーラをダウンロードしインストールしてください。
2010年2月現在、最新リリースバージョンは0.9.4です。
下準備 †
QuickTime 7.2をインストールしてください。
QuickTimeの最新版をインストールしつつQT3GPPFlatten.exeのエラーを防ぐ方法です。
インストールが完了したら"C:Program Files\QuickTime\System"にある次のフォルダとファイルをcoresフォルダへコピーしてください。
また、こちらからQuickTime 7.2のシステムファイルを入手できます。
コピーするフォルダ †
要らないフォルダが含まれている可能性があります。検証が必要です。
- QuickTime.Resources
- QuickTime3GPP.Resources
- QuickTime3GPPAuthoring.Resources
- QuickTimeAudioSupport.Resources
- QuickTimeH264.Resources
- QuickTimeMPEG4.Resources
- QuickTimeMPEG4Authoring.Resources
コピーするファイル †
要らないファイルが含まれている可能性があります。検証が必要です。
- QuickTime.qts
- QuickTime3GPP.qtx
- QuickTime3GPPAuthoring.qtx
- QuickTimeAudioSupport.qtx
- QuickTimeH264.qtx
- QuickTimeMPEG4.qtx
- QuickTimeMPEG4Authoring.qtx
- CFCharacterSetBitmaps.bitmap
コピーしたらQuickTimeの脆弱性もあるため最新版を上書きインストールしましょう。
具体的な手順 †
ここでは具体的に順序立てて紹介します。
1.使用している携帯端末の仕様を把握する †
使用している端末の仕様をまずは把握しましょう。最低限次のことは把握してください。
NTT DoCoMo・au by KDDI・SoftBank(Vodafone)
- 再生できるコンテナ(3gpp・3gpp2など)
- 再生できる映像コーデック(H.264/AVC・XviD・MPEG4など)
- 再生できる音声コーデック(LC AAC・HE AAC v1・HE AAC v2・ドルビーデジタルなど)
- 再生できる映像解像度(VGA・QVGAなど)
- 再生できる最大映像ビットレート(1000kbpsなど)
- 再生できる最大映像フレームレート(約30fps・24fps・15fpsなど)
- 再生できる最大音声ビットレート(320kbps・128kbpsなど)
- 再生できる最大音声サンプリングレート(48kHz・44.1kHz・22.05kHzなど)
把握したら次へ進みます。
2.HandBrakeでMP4をつくる †
- HandBrakeを起動する
- "Source"からエンコードしたいファイルを選択して読み込む(ISOイメージ・DVD・MP4・AVIなど)
- 画面右のプリセット一覧からiPodを選択(一番デコード負荷が少ないと思われるため検証があるまで暫定的にiPodのプリセットを推奨します)
- "Title"、"Angle"、エンコード単位を"Chpaters"、"Seconds"、"Frames"から適宜選択および入力
- Destinationで出力先を指定(拡張子は気にしなくてよい)
- Picturesタブでクロップや映像解像度を設定
- 一旦、画面上部のPreviewボタンを押して10秒ほどでいいのでプレビューを確認。納得するまで6と7を繰り返します
- Video Filterタブは映像にフィルターをかけるオプションですので必要でなければ触らないようにしましょう。エンコード時間が長くなります。
- Videoタブ/Videoでは"Video Codec"、"Framerate"には先程確認したものを適宜選択。
("2-pass Encoding"や"Turbo first Pass"のチェックも可能ですが固定品質モードの方が早く綺麗に仕上がるためチェックオススメしません)
- Videoタブ/Quarityでは、容量指定・平均ビットレート指定・固定品質指定から適宜選択および入力します。固定品質をオススメします。
- Audioタブで先程確認したものを適宜選択。
- Subtitleタブは使えないと思うので無視してください
- Chaptersタブは使えないと思うので無視してください。
- Advanscedタブも意味が分からないのであれば触る必要はないと思います。
- 一旦、画面上部のPreviewボタンを押して10秒ほどでいいのでプレビューを確認。納得するまで設定を変えます。
- 画面上部の"Start"ボタンでエンコード開始、"Add to Queue"でキューに追加(予約みたいなもの)ができます。
エンコード中はコマンドプロンプト画面が表示されます。1秒あたりにエンコードしているフレーム数と平均エンコードフレーム数と残り時間が表示されます。~誤ってコマンドプロンプト画面を閉じてしまうとエンコードが終了してしまいますので中止してください。
エンコードが完了したら次へ進みます。(ドコモはこの時点で再生可能かもしれない。もってないため要検証)
3.MP4を3GPPフォーマットに変換 †
3gpp2ファイルを作るひともここでは一旦3GPファイルにします。映像や音声は劣化しません。すぐに終了します。
ここではMP4Boxを使って変換します。コマンドラインで操作できる人はMP4Box.exeだけで大丈夫です。
分からない方はYAMBという便利なGUIソフトを活用します。
- Yet Another MP4Box GUI(略してYAMB。MP4BoxのGUI操作が可能です。)
- http://yamb.unite-video.com/
- MP4Box.exe(バイナリ)
- http://kurtnoise.free.fr/mp4tools/
(例)MP4Box.exe -3gp handbrake.mp4 mp4box.3gp
MP4Boxのオプションについて知りたい方はコチラが詳しく解説しています。
YAMBによる3GPPフォーマットへの変換は簡単なので割愛。
3GPPフォーマットへの変換が終了したら次へ進みます。(ドコモはこの時点で再生可能かもしれない。もってないため要検証)
4.3GPPフォーマットからそれぞれに正規化(?) †
変換君同梱のQT3GPPFlatten.exeを使用します。
正規3gpp2フォーマット(解像度QVGA、音声AACの場合の例)
(例)QT3GPPFlatten.exe mp4box.3gp output.3g2 -c QT_3GPP2_QVGA_AAC.ini
正規3gppフォーマット(解像度QVGA、音声AACの場合の例)
(例)QT3GPPFlatten.exe mp4box.3gp output.3gp -c QT_3GPP(MobileMP4)_QVGA_AAC.ini
5.音声ビットレートを偽装(オプション) †
音声ビットレートが高いと再生できないことがau端末ではよくあります。
bit_chxxk.exeを使用します。
(例)bit_ch48k.exe output.3g2
以上で終了です。上手く出来ますでしょうか?宜しければ検証およびWikiの修正編集にご協力ください。
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